ここでは、シーケンスソフト(楽曲作成ソフト)における主な入力方式について述べていきたいと思います。
シーケンスソフトを選ぶ際、どのような入力方式をサポートしているか、というのは重要なポイントとなります。
入力方式は大きく分けるとステップ入力とリアルタイム入力の2つに分かれます。
ステップ入力
リアルタイムではない入力。時間にとらわれることなく入力できますので、楽器を演奏できない方でも入力できます。
当然、人間には演奏できないようなフレーズを入力する上でも役に立ちます。主に以下のようなやり方(方式)があります。
スコア入力(譜面入力)
マウス等を使って譜面上に音符を入力していく方式。初心者でも分かりやすい方式です。

スコア入力(譜面入力)の画面(SSW5.0)
ピアノロール入力
ピアノロールは縦軸が音の高さを示し、横軸が時間を示します。
ピアノロール入力は、このピアノロール上に、音の長さを示すロール・バー(横棒)を入力していく方式です。

ピアノロール入力の画面(SSW5.0)
数値入力
ステップエディタ(イベントリスト)を使い、音の高さや長さ等の諸々のデータ(主に数値)を入力していく方式。
取っ付きにくいかもしれませんが、慣れるとかなり早く入力できるそうです。
また、細かいところまで調整できるので、微調整を行う上で非常に役に立ちます。
できるだけ良いMIDIデータを作りたいのであれば、この入力方式が使えるシーケンスソフトを使うべきでしょう。

ステップエディタ(SSW5.0)
MIDIキーボードによるステップ入力
音の長さ(音符)を指定し、MIDIキーボードの鍵盤を叩いて入力していく方式です。
割と効率よく入力できます(和音を一発で入力できる)。音源にキーボードがない場合は、
インターフェース部にMIDIキーボードを接続します。
MMLによる入力
ソフトによってはMML(Music Macro Language)を使って入力するものもあります。
(テキスト音楽「サクラ」等)
MMLとは、
o5 l4 cdefg2aba1 > cded
というように、音程や音の長さ等、音に関する要素をアルファベットと数値、記号で示したものです。
パソコン(MSX等)のBASIC(プログラミング言語)で音楽を作っていた人達にはおなじみのもので、
プログラムのコマンド共に表記して使われていました。
ちなみに、上記のMMLは、
o5…オクターブ5段階目
l4…この表記以降は基本的に4分音符
c,d,e,f,g,a,b…階名(ドレミファソラシ)
階名の後の数値(g2,a1)…この音のみ指定した数値の音符で演奏(g2ならソを2分音符で、a1ならラを全音符で)
>…この表記以降はオクターブを1つ上げる
という意味だったりします。
リアルタイム入力
キーボードやウィンドコントローラ(管楽器状のコントローラ)、ギターコントローラ(MIDIギター)等を使い、
自分自身で演奏しながら入力していく方式。楽器の演奏が得意な人におすすめ。