CUSCO(クスコ)


マイケル・ホルムとクリスチャン・シュルツの2人を中心とするユニット(どちらもドイツ出身)。 アルバムを見ると、この2人以外にも様々なアーティストが随時参加しているようである。
結成したのは1979年頃。これを書いている現在でも活動しているようである。
シンセサイザーを中心としたインストゥルメンタルの曲を手がけ、 曲のジャンルとしては、ニューエイジとして扱われることが多いみたい。 中心人物であるマイケルは南米と接する機会が多かったらしく、 アンデス風の曲が多い。笛系の音色を多用する。
メンバーがどのようなキャラクターかは知らないが、個人的には最も好きなユニット。
初期の頃は、天真爛漫な感じの良い意味で子供っぽいサウンドだったが、 次第に大人のサウンドになってきたようだ。

  
アルバム発売元発売年コメント
DESERT ISLAND
(デザート・アイランド)
CBS/SONY RECORDS 1981 ファーストアルバム。比較的初期の作品では、 シンセサイザー+その他の楽器(アコースティック&エレキギター等)という組み合わせで、 演奏されている事が多い。
このアルバムでは曲のタイトルに世界各地の地名(主に島)が付いており、HOKKAIDO(北海道)という曲もある。
ALCATRAZ(アルカトラス島)という曲は、シンセとエレキギターによる大胆なイントロに始まり、 ノリが良くシンプルなリズムに、環境音楽的な(?)シンセサウンドでメロディを奏でる、 ポップで変わった感じの曲。この曲には監獄島というイメージはない。
LAMPEDUSA(ランペドゥサ島)は外国の地名なのに、曲のキャラクターはどこか日本的で、 きりりとした感じで、これもGOOD。
他の曲も個性的で、聴き所は多い。
CUSCO2
(クスコ2)
CBS/SONY RECORDS 1981 このアルバムでも世界各地の地名がタイトルに付けられているが、今度は山や湖等が中心。
エレキベースにケーナ風のメロディ、ノリの良いリズム、テクノチックなシンセサウンドが ちりばめられたNANGA PARBAT(ナンガ・パルバット)やFUJIYAMA(富士山)は圧巻。 MACCHU PICCHU(空中都市マチュ・ピチュ)もいい感じ。
また、LAKE VICTORIA(ビクトリア湖)のように、 演歌を思わせる泣きの入った哀愁ただよう曲もある。
COOL ISLANDS
(クールアイランド)
CBS/SONY RECORDS 1982 北極や南極(もしくは近辺)をイメージしたアルバムらしく、 曲のタイトルもそれに関する名前がつけられている。クールどころか凍え死ぬぞ。
全体的に涼しく心地よい曲が多い。
WALRUS(セイウチの夢)は小坊の頃、運動会で使われた曲で、私が惚れた曲でもある。
この曲を聴きたいために曲名もアーティスト名も知らずにCDを探していた。
で、どんな曲かというと、クラシカルなフルート風の美しいメロディで始まり、 シンセによるボイスっぽいクールな音色によるメロディ(ここまでが静の部分)、 躍動感ある動の部分に移り、再び静となり、 フルート風のメロディの繰り返しでフェードアウトしていく曲である。
PLANET VOYAGE
(惑星旅行)
CBS/SONY RECORDS 1984 惑星に限らず、星座や銀河もテーマとしている。
個人的に最高なのはVENUS(金星)。曲全体に哀愁が漂っており、 曲中で感動的に盛り上がるところが(・∀・)イイ!! パンフルート風の音色やクワイアによる美しいメロディも素敵。
MARS(火星)はイントロにマシンガンを思わせるSEや爆発音が入っており、 曲そのものもいかつい感じを出しており、戦神光臨といった感じである。
それと、些細なことだが白鳥座の曲はSWANというタイトルではなくCYGNUSにした方がかっこいいと思うぞ。
VIRGIN ISLANDS
(ヴァージンアイランド)
CBS/SONY RECORDS 1985 世界各地の島々(特に暖かそうな所)が曲のタイトルについている。
アルバムのタイトルにもなっているVIRGIN ISLANDS(ヴァージンアイランド)は ファンタスティックで美しい曲。個人的にはきれいな思い出といったイメージだ。
全体的にリゾート風のサウンド。
ISLAND CRUISE
(アイランドクルーズ)
KITTY 1985VIRGIN ISLANDSの姉妹盤のようなアルバム。以前はアナログ・アルバムとして発売されていた。
HAPPY ISRANDS(ハッピー・アイランド)も小坊の頃、運動会で使われた曲だったりする。
熱くもクールで哀愁の漂ったGUAM(グァム)という曲が、エピローグとして妙にはまっている。
KIUSHU(九州)という曲もある。
APURIMAC
(インカ伝説)
CBS/SONY RECORDS 1986 日本テレビのスペシャル番組のサントラとして作られたアルバム。 邦題が示す通り、いかにもインカといった曲が多い。
アルバムの外国語タイトルにもなっているAPURIMAC(アプリマック)は、 静かで落ち着いた感じがしながらも、荘厳な感じのする曲。
AMAZONAS(アマゾン)は静かできれいな曲。清流をイメージしたのだろう。 某探検隊物で取り上げられていそうな怪しいイメージはない。
個人的に好きなのはINCA DANCE(インカの踊り)とANDES(アンデス)。 あの躍動感が(・∀・)イイ!!
恐らく、このアルバムは数あるCUSCOのアルバムの中でも傑作に入ると思う。
CONCIERTO DE ARANJUEZ
(アランフェス協奏曲)
CBS/SONY RECORDS 1986 有名なクラシック音楽をシンセでアレンジ。
アルバムタイトルにもなっているCONCIERTO DE ARANJUEZ(アランフェス協奏曲)がいい感じ。 哀愁が漂っていて、静かながらもドラマチック。
全体的にまったりした感じの曲が多いみたい。
この頃からCUSCOはシンセオンリーで演奏することが多くなったようだ。
TALES FROM A DISTANT LAND
(伝説の地)
CBS/SONY RECORDS 1988 童話をテーマにしたアルバムであり、それぞれの曲と物語がペアでセットになっている。 メルヘン溢れるアルバム。
個人的には、のほほん感と躍動感の二面性を持つTHE LUCKY JACK(世界いち幸運な少年の話)と 可憐で少し悲しい感じのTHE LONELY ROSE(孤独な薔薇)が好みかな。
THE FOX AND THE LADY(キツネと貴婦人)もいい感じ。
THE RING OF THE DOLPHIN
(Rind Der Delphine)
(リング・オブ・ドルフィン)
CBS/SONY RECORDS 1989 これも曲と物語がペアでセットになっているが、 TALES FROM A DISTANT LANDと比べると、こちらはエキゾチックでシリアスな印象を受ける。
SIELMANN 2000
(ズィールマン2000)
CBS/SONY RECORDS 1991 海外のTVシリーズ(地球最後の楽園をドキュメント)のサントラらしい。
ミュンヘン交響楽団参加。オーケストラサウンドにシンセサウンドがちりばめられている。
DESERT ISLANDに収録されていたInseln von Galapagos(ガラパゴス諸島)が かっこよくオーケストラアレンジされている。
個人的には美しいメロディで静かながらも徐々に情熱的に盛り上がる Verliebte Schilkröten(熱愛中の亀たち)が好き。
いかにもCUSCOらしいSüdamerika(南アメリカ)もGOOD。
AUSTRALIA
(オーストラリア〜生命の楽園)
KITTY 1993 オーストラリアをテーマにしたアルバム。
フルート、オーボエ、ギターといった生楽器も使われている。
全体的にまったりとしたなごめる曲が多い。
個人的に好きなのはクラシカルにアレンジされたFLYING CONDOR(APURIMACに収録されていた曲)。 美しい曲だ。妙に中国的になるところもいい味出している。
APURIMACU
(インカ幻想)
KITTY 1994   ☆。:.+:   /■\
   .. :.   ( ´∀`)  マヤ文明をテーマにしてるのに邦題が
     / ̄ヽ/,― 、\ o。。。   インカ幻想なのはなんでだろ〜
.:☆   | ||三∪●)三mΕ∃.
.:*    \_.へ--イ\  ゚ ゚ ゚
+:..♪.:。゚*.:..  (_)(_)     ☆。:.+:
 ☆。:.+::..   ☆:.°+     .. :
   。*.:☆゚x*+゚。::.☆ο::.+。 *ρ

「なんでだろ〜♪」    「なんでだろ〜♪」
   /■\   /■\   /■\
  ( ´∀`)  ( ´∀`)  ( ´∀`)
 ⊂    つ⊂    つ⊂    つ
  .人  Y   人  Y   人  Y
  し'(_)   し'(_)   し'(_)
それはさておき、APURIMACとは「神の囁き」という意味である。
APURIMACもAPURIMACUも自然との共存、というコンセプトで共通しているのだと思う。 ここでいうところの神というのは自然のことではないのだろうか。
この頃からCUSCOのサウンドは大人っぽくなってきた気がする。 笛系の音色を多用するというお約束は健在だが。
個人的に気に入っているのは MONTEZUMA(モンテスマ王の悲劇)やXUL-KAN,KING OF PALENQUE(パレンケの王)あたり。
前者はエキゾチックな感じの中に時折哀愁を感じさせるところ、 後者は幸せと悲しみ、優しさが同居したような感じがいい。
このアルバムのクオリティはとても高い。
A "CUSCO" Christmas
(クスコのクリスマス)
KITTY 1996 クリスマス曲をアレンジ。Silent Night(きよしこの夜)の様な定番の曲もある。 全体的に幻想的でまったり。
APURIMACV HIGHER OCTAVE MUSIC 1997 私が購入したのは輸入盤。イラストや英文、曲のタイトルから察するに アメリカのインディアンをテーマにしたのだと思う。
APURIMACという名で3シリーズも出したということは、 このAPURIMACという名、コンセプトに相当思い入れがあるのではないかと思う。
Kokopelli's Dreamの様に生ギターが使われている曲もある。
ANCIENT JOURNEYS
古代への旅〜新たなる世界への道筋
KITTY 2000 古代ユーラシアをテーマにしたアルバム。お約束のパンフルート風の音が見事にはまっている。
INNER JOURNEYS HIGHER OCTAVE MUSIC 2003 店頭で見かけないので、ネット通販で輸入盤を購入。
ギリシャ神話をテーマにしたアルバムで、 コンセプトをしてはTALES FROM A DISTANT LANDやTHE RING OF THE DOLPHINに近いと思う。
ORACLE OF DELPHI等の曲で聴けるボーカルサウンド等(といっても歌詞らしき歌詞は無いようだが?)、 CUSCOとしては珍しい試みを行っている。 また、ODYSSEUS AND THE SIRENSのようにドラマチックな曲もあって楽しめる。
個人的には、エキゾチックかつ悲哀感の漂うARIADNEや、 暗闇を思わせるダークな曲調に、 時折光が差すような曲調が割り込んでくるORPHEUS AND EURYDICEがいい感じ。



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